文京うまれ

自由と知性

怒り

ティク・ナット・ハン、という宗教指導者の「自分の内に湧き起こる怒りを抱きしめ、敵味方のない和平を訴え続けた」行動、という表現になるほどと思った。(文章を書いたのは齋藤哲郎先生)

芸術家は怒りを外に向けて発露するのが職能である、これは僕の言葉だけれども同じような事は無数の芸術家が述べている事だ。

怒りの表現方法が違うんだなあと。

自分は医療を芸術ではない、と思っているのだけれど、それは芸術のもつやや独りよがりな側面、同意する人を待つ、という側面は医学にはそぐわないからだけれど怒りの表現においても同様の事が言える。

怒りがあってもそれを抱きしめて、という心境、私のそれはベトナム戦争で友人を殺されたティク・ナット・ハン師には遠く及ばないけれども、医者のそれは宗教家のそれに近いのではないか。