文京うまれ

自由と知性

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

小児について

小児を診てくれと言われることも多いが、基本的にはお断りしている。 来院に至る順序が間違っているからだ。 小児科を標榜していても、小児を診るレベルに達していない医師は多く、その見分け方は簡単で、患者の症状で何か困った事があったときに高次施設に…

ジル・マルシャル

ジル・マルシャル氏、と言われてもピンとこないけど、 2014年までメゾン・デュ・ショコラのクリエイティブディレクターだった、 と聞くと「ああ」となる。 今ハイアットリージェンシー東京に行くと食べられるらしいけど、 ちょっと行ってみたい、と虎屋のカ…

毎日いろいろありますが

毎日いろんな事がありますが、 震災から6年も経ってるのに、 被爆がこわくてレントゲンを受けていないという人がいました。 3年前に肺CT撮ったけどなあ? 胸部X線検査は0.05mSV 飛行機(東京-NY間)の0.2mSVより少ない被爆よ と話した。そもそも果物など自…

救急車

地方では救急車が患者を開業医の外来に搬送することがあると聞くんだけど、うち(申し訳ないけど病院がないほどの地方ではない)にもたまに救急車が電話をかけてきて、 「患者が行きたいっていうんですけど」と隊員さんが申し訳なさそうに言う、 「出血して…

きれいな世界

年をとると暴言や暴力がエスカレートする人々がいるが、医者の前でだけおとなしくなるので問題が露呈しにくいのです。 レビー小体型認知症では特に顕著ですが、他の認知症でも暴言は多いです。 人間とはいったい何か、という事に関して人類はかつてない壁に…

incidentaloma

偶然発見される腫瘍の事を incidentaloma といいます。 一番良くあるのが副腎腫瘍です。 他の目的で撮影したCTに腫瘍が写り込んでいた、 というような事が割合多いのです。 副腎というのは腎臓の上にある5gぐらいしかない小さな臓器で、 ステロイドホルモン…

まだら医療

まだら脂肪肝もまだら呆けも苦手だけれど、まだら医療はもっと苦手だ。 医者を批判するなら、例を挙げるとARBをフルドーズで処方しながらがん検診を指導しない内科医みたいな奴とか。 患者を批判するなら、下部内視鏡検査を毎年受けるくせにピロリがいるかど…

生きている事

癌の再発転移を繰り返している患者が来て、正直もう死んでいておかしくないと思っていたから意外とお元気そうでこちらも嬉しかった。医学は日進月歩。 その方がメモを見ながら話をするのだが、その病歴が癌に関しては完璧で、「メモを貸してくれます?」とお…

生き残ることについて

老人の詐病が多く、心を痛めている。 寂しくなると痛いふり、苦しいふりをする人が現実にいるのだが、彼らのためにならないのは明白である。 65年もタバコを吸ってきた人が「苦しくなったらどうしよう」と言うのはリアリティがなさすぎる。(具体的にCOPDの…

息切れ

今日は少し長い(といっても大したことがない。3時間ぐらい)距離を歩きました。 40代は僕ともう一人だけであとは50代以上だったのですが、みんなの息切れがひどいのでちょっとびっくりしました。こちらは全然というか、当たり前なんですけど20歳から体重変…

劣等感

うつなんとかとか、がん患者を食い物にする最低な医師連中のひとりひとりとか、その若い頃の姿を周囲の人間にインタビューしたりすると、彼らの背景に強烈な劣等感がある事に気づく。 自分は優秀であるはずなのに認められない、あるいは優秀だと思っていたら…

復習と予習

子供の勉強の様子を見ていた。 高校までは知識を緻密にしていく作業が多かった。つまり復習の事だ。センター試験とか、良い大学の入試問題は大変良く考えられていて、学習能力の高い子どもを選抜することが出来るようだ。 大学に入ると今度は予習の作業が多…

同業者批判

医者が同業者批判をしない、ないしはしにくいのは、医学の領域が広大すぎるがために、まずは自分の立場を明らかにした上で批判の範囲を限定するなどしないと的外れになるからである。 例えば全般に実力の十分でない眼科医がいたとして、その眼科医を漠然と批…