文京うまれ

自由と知性

医療不信(後期高齢者篇)

さて医療不信も、そこに認知症がかぶさると、これがまた大変である。

というか日本の医療の損失がそこに起きる。

 

「先生、2-3ヶ月前から死ぬほど痛くて苦しい」

「ふむ、大変ですね」

「どこの先生も診てくれない」

普段どう辛いのか、他の医者への不信感が満載の話をずっとしているが、毎回ややアレンジが加わるのでそんなに面白くないわけでもない。

 

(6ヶ月に一度ぐらい、そのような主訴で来院するのが数年続いている。おそらく帯状疱疹後神経痛なのだと思われる。お気の毒ではある)

 

ところが、毎回通っている医者が違い、薬手帳を持たず、採血の結果を持たず、家族がついてこず、連絡がつかない。さて、これで何が出来るというのだ?

 

「これは神経痛だと思う」

 

さてリリカを試すべきか?いや、何の薬を飲んでいるかもわからないから出せない。第一科が違う。

そこで経過を紙に印刷して家族に読んで善処してもらうように渡すのだが、半年後にまた来るところをみると、たぶん家族に渡していないのだ。