文京うまれ

自由と知性

診断がつかなかった、には飽きた。

良くNHKとかで、

「この疾患、症状が出てから病院に受診してこんなに検査をしたのに原因がわかりませんでした」

〜ここで領収書が10枚ぐらい映される〜

「しかしある医師に受診したところ、簡単に診断がつきました」

的な演出がとても多い。

 

俺は「簡単に診断をつけてしまう」方の医者だから毎回患者に感謝されるんだけど、

全然うれしくないし、(だいたい自分を疑っているのでその患者さんが天寿を全うするまでは自分の診断を信じない)

それより前医をdisるこの演出、

あるいは「前の先生どうしてわからないのかしら」という患者の態度には毎回傷ついている。

 

実際の診療で、

問題だと思ってるのは誰も紹介状を持ってこない事だし、

そのNHKには見せた領収書をこちらには見せない事だと思っている。

反発を食らうかもしれないが診断に難渋する場合患者に問題があることが多い。

お金がないというような社会的な問題があるか、

アドヒアランスが悪くて真面目に通わないという問題があるかどちらかだ。

 

この間増田でそういう嘆きをぐだぐだ書いているのがあったので、

鑑別診断を20ほど書いたんだけど無反応だった。

正しい診断をつけたら訴えられそうになったこともある。

ここまでくるともうわけがわからない。