文京うまれ

自由と知性

準備万端

山本一郎氏が「ちゃんと準備もせずに遊び呆けているような人間が介護なんかで金が無くなったからと言って助けられないよねー」みたいなツイートをしていたのが目に入った。

 

患者からの電話を受けた時に、

まあ声の感じでほんとの緊急かどうかはすぐわかるから、ちょっとのらりくらりと。

「で、普段の血液検査の結果とか受診のために用意してありますか?」

「簡単なやつだけしか受けてない」

「その簡単なのがとても大切なのですが用意してありますか?」

「ぁあ?」

「持ってこられるのか、と聞いておりますが」

「探せばあるかも、どういう意味があんの?」

「電話で伝わるか自信はないですが一例を挙げますと、ヘモグロビンが検診で16ある人が13になってたら大出血だし、13の人が13だったら出血ゼロで、大違いです。その後の評価を迅速に行うかどうかを判断する重要な材料になり、時には命を左右します。16も13も検診じゃあ何の表示も出ないけど、病気になったときには命を救うことがあるので重要です。あなたが得をするのですから持って来ない手はないのだけれど」

「自分はそういう事を診てほしいんじゃないんだけど」

「みなさんそのようですが、私は自分の専門の病気よりも、みなさんが私の専門ではないと思っている病気を3倍見つけるんです」

「でも行きゃあ診てくれるんでしょ」

「いやいや診ますよ。急患ばかり診ていますから慣れています」

 

というような愚かなやり取りがあったりするわけで、人間というのはかくも面白い生き物ですよね。