文京うまれ

自由と知性

パトロン2

私の先祖は代々医者をしていて、

どのようにパトロンを得るかという話も祖父からよく聞いていた。

どちらかというと、「パトロンを申し出る人をどう選択するか」と言うような話である。



その昔は、藩から禄をもらっていた私の先祖だから、特にパトロンを得る必要はなかったようだ。

明治になると事情は異なる。

そこで私の曾祖父に当たる人は、瀬戸内海へ移動した。




そこで得たお金をもとに地域振興をする資金としたという。

していたのは医療だけではなかったようだ。

今でもその名残は残る。


私の祖父は清廉潔白な性格で、

パトロンを申し出る人が正しい行いをしているかどうかを見極めるべきと

私に教えた。

しかしながら、自分が断ったパトロンが、どこの誰それという医者(超有名医師)を盛り立て、

あやつの権勢たるや・・・と、ちょっと悔しい表情だったりしたのが、

正直だなあと思いつつ、

黙って聞いていた。