文京うまれ

自由と知性

正解は一本道ではない

大学院で最初に肥満の研究をしていて、芽が出ないので免疫の研究をした。
芽は出なくてもしこたま勉強をしたので、原理は良くわかっているから内分泌と免疫に関する病気は全部オーケーっていうか、当時からそれらはリンクすると考えられていたのでむしろ20年経ってやっとそれらが一般に認められてきた感じがする。

当時ダイエットを真面目にやってる大学は2つしかなかったから、今「肥満専門」とか言ってる先生方よりは自分のほうがはるかに過激な経験があるという点では自信があって、ローカーボとかちゃんちゃらおかしい。ちゃんとまじめにデータを取ってアドバイスすることは可能だ。

しかしそこで問題になるのは患者側の知識のずれ、認知のずれ、精神疾患の存在などであって、それをフィードバックしない限りは良いダイエットが出来るかどうかはまぐれあたりに頼るしかなくなる。そもそも認知のずれがない人は放っておいても太らないのである。

無責任な先生ほど本を書く。本とか講演はフィードバックを拒絶してるんだから、自分には無理。
ちゃんとした先生は、医者向けに論文なり総説を書くだろうなあ。

今、ダイエットをしている先生にFFAを測定してくださいよとか言うと初めて知ったような事を言われるので、当時のダイエットに関する知識は半ばロストテクノロジーになってしまっているようだ。