文京うまれ

自由と知性

ピロリの診断も難しいことがあるよね。

ピロリ菌の存在診断の方法には、
培養
組織
迅速ウレアーゼ試験
便中抗原
呼気試験
血中抗体
の6種類があって、そのうち2種類を組み合わせるんだけども、
結構陰性と判定される中に陽性の人がいましてね。
難しいでござるよ。

あとで除菌されたかどうかの判定をするためには、
その人での確実な方法を見つけておく必要がある。
これは自分で内視鏡をした場合にはかなり確実なんだけれど、
人がやった内視鏡だと難しいです。

僕の内視鏡はとても独特で、画像強調を構造強調というモードで見ているのだけれど、これはピロリ菌の有無を見るのにより便利だからという理由が大きい。

ピロリ菌はあとになって感染することもある。
年間1-2名経験しますけれど、
いつも慎重に診断するという姿勢が重要かなと思っています。

これは確実にピロリ菌がいないね、
あるいは確実にいるね、って判定できない人々が、
ほんのわずかだけれどいるので、
ピロリ菌の検査をする機会があったりしたら、
「前陰性でした」などとは言わずに、
ちゃんと受けておく、というのが重要じゃないかな、
と思います。