文京うまれ

自由と知性

医師が書いた闘病記

医師が書いた闘病記をいくつか読んで思ったことで、

患者の思いをすべて汲み取ってくれた医師に感激している事例が結構見られたりする。

これはこれで自分が良く患者さんから褒められる(「すべて受け止めてくれた」だとか)点なのでわかるっちゃわかるんだけれど、でも自分が普段やることは、

「汲みとった上で修正すべき考えがあったらそれについて言及する」だ。例えばその思いはいつか矛盾しますよ、みたいな事を言うわけ。

ところが相手がお医者さんだと一応プロなのであんまり言及せずスルーするのでちょっと悪いかな、と思う。自分は正しいと最後まで思っちゃうかもしれない。

闘病記を読んだ素人が、患者がすべて正しいって勘違いし、その我を通させてくれなかったらそれは悪だと勘違いすることは避けて欲しいなと思うし、それを読んだ若い先生方には患者さんの思いをすべて受け止めて実現しようとすると矛盾が生じてとんでもないことになる場合があるから、それを上回る深い考えを巡らせることが重要だと伝えたい。