外来はプロファイリングだ
Tシャツの折り目を見て、
自転車通勤だろ、と推測するというシーンがシャーロックにある。
ずいぶん都合の良いプロファイリングだけれど、
それをリアルに行うのが自分の外来だ。
もともとシャーロック・ホームズのモデルも医学部教授で、
話す前からズバズバと患者の背景を当てる姿を
コナン・ドイルがシャーロックというキャラクターにした、とされている。
自分はシャーロックを見るまではそんなの知らなかったけれど、
コールド・リーディング、ホット・リーディングは医者にとっては
ぶっちゃけ出来なくても良いんだけどさあ、
毎日を退屈しないためには重要なスキルだと思うよ。
あんまりいい気になってやってると、副作用として、患者が話さなくなる。
どーせわかるんでしょう?って。
ひどい人になると、私の昨日のこと、もうコンピューターに書いてあるんでしょう?って。それは妄想だ、あぶないよ。精神科通ってる?よし。
だから、ちゃんと「どうしてそう見抜いたのか」っていう種明かしをちゃんと患者にしてやらなくちゃいけない。
それが占い師や、教祖や、マジシャンと、医者との違いだ。