文京うまれ

自由と知性

入り口を広げるかどうか

一昨日、近所の病院の乳腺外科に新患が60人来たそうだ。
部長が苦笑いしていた。
「テレビってすごいですね」
「癌が見つかるんですか?」
「いや一人もいないんですけどね」

僕が心配したのは紹介率の低下だ。
みなさんは紹介状なしで病院にかかったら5400円余計にかかるぐらいにしか思っていないのは当然なのだけれど、大きな病院は紹介状を持った人が50%以上いないと医療費全体ががくんと下がるので億単位の損になるのです。だいたい年間の新患は数千人であるが60人というのは数%数字が動く結構な数であり、それが1ヵ月も続けば確実に影響するから事務職はヒヤヒヤしている事だろう。

乳がんがないと確信して基幹病院に直接かかるのはちょっといただけない。
そういう人ほど僕らに一度かかってから基幹病院に行くという手間を嫌うのはしかししょうがないかもしれない。
普段検診を受けてたのに乳がんが、、、という報道を見れば、行っちゃうかもなあ。
市内で乳腺のエコーが出来るのは大学病院、基幹病院の他には、僕、父親だけである。しかも僕と父親は出来る事を秘密にしているから患者の行き場所はないんだろう。日本の乳腺外科医、足りないっす。