文京うまれ

自由と知性

治るための胃瘻

自分は学生時代から英語の教科書で勉強して、大学院のあとすぐにアメリカに行ったから、少し日本の医療とずれてる感覚があると自覚している。

胃瘻が最たるものだ。

アメリカでは胃瘻は治るための選択肢だ。

外傷で運ばれてくる。たいていガンショットか交通事故。
僕らの仕事は胃瘻を作ること。ワンステップ法で簡単だ。日本みたいな七面倒くさいやり方じゃない。
外科医はストマを作る。ちゃちゃっと。
ベッドは空気が動いて寝返りをうたなくても褥瘡が出来ない奴。

胃瘻からガンガン栄養いれないと逆に褥瘡が出来るし怪我が治らない。
中心静脈栄養なんかで治るものか。
だいたい中心静脈栄養だと高すぎて病院の損にもなるし。
なので消化管障害がない限りは中心静脈栄養という選択肢はゼロ。

日本じゃそうじゃなくて栄養状態が悪くなってから胃瘻入れる。
で、なんだか胃瘻が悪者になっちゃった。
もともとはそういうものではない、という事を主張したかった。