文京うまれ

自由と知性

復習と予習

子供の勉強の様子を見ていた。
高校までは知識を緻密にしていく作業が多かった。つまり復習の事だ。センター試験とか、良い大学の入試問題は大変良く考えられていて、学習能力の高い子どもを選抜することが出来るようだ。
大学に入ると今度は予習の作業が多くなった。予め準備をする訓練をせよ、というのは大学のガイダンスできちんと言われているようである。特に実験系では顕著である。

私が通った医学部は二流だったのかもしれないな、と思う。準備しないでも全然平気だったから。

ただ、実習になり、患者相手になるとだいぶ様相が変化する。医学部で躓く人々を見ていると、この予習がうまくない人々のようだった。
私は小学生の頃から復習は全くしない男だったけど、予習が大の得意項目だったから、どうやって講師を困らせるか(講師が得意ではないはずの領域を絡めた質問をする、というような事)を考えるのが好きでどんどん専門書を読んだけれど、得意じゃない人にとっては大きな壁になるのだろう。

人間の勉強は復習から予習にシフトしていくのだなあ、これが教養を身につけるということなのだなあ、と、もう人生も終わりに差し掛かって少しわかったよ。たまたま自分は予習が大好きだったから躓かないで済んだのだ。

医学部で躓かないためには予習が大切だっていう事だ。(クソみたいな授業している先生もすぐにわかるようになるよ)