文京うまれ

自由と知性

医者とハングリー精神

そろそろ同級生があちこちの教授になる年齢になったけれど、

ひとつの事を成し遂げる人にたぶん共通するのは、

粘り強さであって、

その背景にコンプレックスが存在することは珍しくない。

 

手術が2番目に上手いだとか、

素質が2番目だとか、

そういう事は人から見れば取るに足らない、

医者の世界での2番なんだから良いじゃんと思うかもしれないけれど、

これが本人にとっては大きなコンプレックスで

逆にエネルギーの源だったりするのかもしれない。

 

そこからさらに大教授と呼ばれる人物になると一皮むけ、

聞き上手であり、育て上手であり、

そのまま戦いに明け暮れていく普通の教授達とは一線を画する。

普通の教授はコンプレックスが裏返って我が強いものだ。

何も持っていないのに承認欲求ばかり強いというのも困るが、

すべてを統括しているのになお承認欲求が強いわけだから。

もっと困る。

 

コンプレックスの皮を剥ぐというのは、

簡単なようでいて大変な胆力が必要なのかもしれない。