文京うまれ

自由と知性

逃しちゃダメです

患者さんが多い少ないと、いちいち反応している父を見て、

私と母は、「なんだかね~」と話し合っていた。

一番良くないパターンは、患者が少ない時には患者が来るように誘導し、

患者が多い時には逆をやる事だ。

ピロリ菌がいない人は内視鏡をしないように誘導し、ピロリ菌の除菌をし、経鼻内視鏡が普及すればうちの仕事が減るのは当然で喜ぶべきことだ。

以前のような1ヶ月待ちからは解放された。不要な検査は減って、むしろ今のほうが充実していると言える。

大腸は全然だめだ。うまい先生はいっぱいいるのに、みんな隠れてるもんだから、うちも混んじゃって1ヶ月以上予約が先になってしまう。

とても真面目な先生が、ピロリ菌のいない患者さんに「ポリープがあるから半年後胃カメラ」などと説明したらどうなるか。

患者さんは逃げてしまうんです。

患者さんが少ないからってそういう営業トークをしていると、しまいにはバレます。

大腸内視鏡検査も同じで、毎年毎年フォローなんていう先生からは逃げてしまう。

迷惑するのはこっちで、たくさん話を聞いて

「あ~それは検査しなくていいわorz」

こっちの時間を返してくれ。

それが当院の潜在的な患者増加につながっているとしても、

癌が見つかるのは圧倒的に「本当の初診」なんでして、医療的には面白みがゼロなんですよね。

なので、世の中の先生に言いたいのは、

患者さんを逃しちゃダメってことです。